数日前に新変種オミクロン株のニュースで、株安、原油先物安。業種によっては、また影響がありそうです。じわりと進んでいるインフレに加え、先行きの不透明さが増した気がしています。変異種が出るたびに感染者が増える傾向にあるので。今回はどうでしょうか。
昨日担当したワークショップで、パンデミックで明らかになったビジネスモデルのウィークポイントについて考え、今の状況からのバウンスバック*を企画する、という演習をしました。
(*バウンスバックという言葉を使ってみたかった。)
参加者の反応も悪くはなかったかと。
私が実施するワークショップは、クライアント企業が主催しているもので、参加者はその会社の社員の人なのですが、コミュニティという言葉とはちょっと違う関係性が支配的な雰囲気を感じ取ることがあります。マトリクス型の組織構造や「分散化された職場環境」の影響かもしれません。
ヘンリー・ミンツバーグが言うコミュニティシップや、今読んでいるウェンガーの実践コミュニティになんとなく違和感を感じ始めています。人や組織が良い状態でいるためには、コミュニティが必要で、様々な組織でコミュニティを作り維持する活動がなされています。私自身も関わっているのですが、かかる費用や労力の割に効果はどうなのだろう、という考えが浮かんでます。
私達には敵か味方か判断する回路(生存本能)が備わっていて、同じ組織にいる人でも、放っておくといつの間にか「こちら」と「あちら」と区別し、同調圧力や利益の相反が強調されたりします。誰もが経験しているのではないでしょうか。
コミュニティシップ。そうだよな。いい考えだよな。そういうのを仕事にしたいよな。
ここ7、8年は、そんな風に思いながら仕事をしてきましたが、今この瞬間には、それは実現し得ないユートピアに思えてきています。絶望しているわけではないのですが。
生来備わっているものを前提に、組織や人に関わるのが良いように思えるのは、自分が疲れている所為かもしれません。
人が社会や組織の中でどう振る舞うのか、先人の肩に乗って、さらに眺めて続けてみたいと思います。